都道府県別道路事情

熊本・九州を中心に、各都道府県ごとのちがいを紹介。


総記

番号のつけ方

主要地方道と一般都道府県道

 九州では、100番以下を「主要地方道」、101番以上を「県道」というように割り当てています。全国をみてもこういったところが多いです。もちろん、主要地方道の数が多くて100を超えているところは最初からこの原則にあてはまらないわけですが…福岡県では、100番の次は151番に主要地方道を割り当てています。

 現在の主要地方道は、1993年の建設省告示に基づいて認定されているものなのですが、それ以前は、300番台を主要地方道に割り当てたり(滋賀県がそうだったと思う)、800番台を割り当てたりしてるところ(新潟県がそうだったと思う)があったようです。また、沖縄県では、70番台にいくぶんまとまっているほかは、主要地方道と一般県道が混在しています。

追記(2001年12月18日)

 宮城県では、主要地方道と一般県道で別々の表をつくり、それぞれ1番から番号をつけていたことがわかりました。こういう番号のつけ方をしてたところもあるんですねぇ(どうりで、標識に番号ではなく路線名が書いてあったわけだ)。宮城県公報では、主要地方道の番号は○で囲むというかたちで一般県道と区別していたようです。その後、平成5年の主要地方道の新規指定にともなう路線整理の際に、一般県道を101番からに変えたようです。

追記(2002年4月18日)

 東京都の場合、整理番号のつけられていない路線がいくつか存在します(首都高速道路、新宿副都心の路線など)。これらはいずれも道路法第89条に基づいて認定された路線(いわゆる「特例都道」)です。これらの特例都道にはもともと整理番号はつけられておらず、番号がつけられるようになったのは昭和40年(1965年)以降のことです。その後、路線が整理されて特例都道の主要地方道は300番台、それ以外は400番台の番号がつけられるようになりましたが、整理されずに残った路線には番号がつくことなく現在に至っています。

都府県境にまたがる県道

 都府県境にまたがる都府県道は、それぞれの都府県がその区間内について認定を行っているわけで、路線名は必ず同じになるわけですが、番号については、必ずしも同じにはなっていないところが多かったようです。しかし、九州の場合は、県の数が少なく番号を合わせやすいといった理由もあったのでしょうか、かなり前から、県境にまたがる県道でも番号は合わせてありました(そんなわけで、県境を越えると番号が変わる県道を見てみたかったのです…)。その後、建設省(当時)からの指導もあったようで、現在では全国的に番号が一致するようになっているようです。

 番号を合わせる都合から、都府県境にまたがる都府県道は、全体的に番号の小さなものが割り当てられています。たとえば、九州でみると、「県道1号」が県境にまたがっていないのは熊本だけです。

追記(2001年12月24日)

 旧道路法時代は、たとえばA県a市とB県b市にまたがる県道の場合、A県側では「ab線」、B県側では「ba線」のように、認定を行っている都府県側を起点に、相手の都府県側を終点にしていたようです(3以上の都府県にまたがる道路はどうなっていたのでしょう…)。

その他

 熊本の場合は、番号にこれといった地域性などはなく、基本的には単純に路線を追加しているだけなのですが、福岡だと、北九州市近郊は200番台、福岡市近郊は500番台、大牟田市近郊は700番台といったように、地区ごとにブロック化されています。

路線名の表記方法

 路線名の基本は、起点の名前+終点の名前+「線」で、ときどき、起点と終点のあいだに主要な経過地の名前が入るものがあります。各地点名のあいだには「・」や「−」などの記号は入らないのですが、標識では「金山−三池線」や「熊本・山鹿自転車道線」のように記号を追加しているものがあります。

 また、起点・終点が駅の場合は、路線名では「停車場」と表記されるのですが、標識では「礫石原松尾(T)線」や「鳥栖(St)曾根崎線」のように省略して表記されているものがあります。

追記(2001年12月24日)

 旧道路法時代は、「都道月島八丁目通」のように「○○線」ではない路線名もあったようです。また、「都道京第293号線」のように、地域を表す漢字+通し番号というパターンも存在したようです(現在でも、市町村道にはこのパターンがよく見られます)。

追記(2002年4月18日)

 東京都公報を調べたところ、特例都道については、認定の際に路線名が告示されていないものがほとんどでした(路線名がついていたのは首都高速道路関係の路線だけです)。内部的には番号で路線名がつけられていたようですが、これらが告示されるようになったのは昭和36年(1961年)以降のことです。

標識編

標識の形式

 道路標識の形式は、俗に「標識令」と呼ばれる府・省令で定められています。都道府県道の標識は昭和46年(1971年)に形式が定められたもので、青い六角形の標識で上部に「県道」、中央部に「142」、下部に「神奈川」といった文字が記されているのですが(これは標識令の例示)、ときどき、これと異なるタイプのものを見つけます。

 このように、それぞれにアレンジ(?)を加えているようです。

資料編

認定等の告示

 都道府県道路線の認定・変更・廃止には告示が必要となるわけなのですが、この形式は建設省(当時)が通達を出して決めていたようです。しかし、実際にはかなり表記にばらつきが見られます(現在はそんなにばらついていないと思うけど…)。

整理番号

 「整理番号」は路線ごとにつけられた番号なのですが、これが記載されているのではなく、毎回「1・2・3…」の順番でつけてあるという告示があったりします(長崎県や鹿児島県にこういう告示がみられました)。また、そもそも「整理番号」の欄がない告示もありました(鹿児島県でみられました)。

追記(2002年6月30日)

 神奈川県では、告示の整理番号と、実際に標識につけられている番号が異なっています(たとえば、整理番号が「1」の川崎府中線は、標識では「9」となっている)。標識の番号は各土木事務所ごとにブロック化されていますが、整理番号は一連のものとなっています。

路線名

 古い告示では、起点と終点の地点名を改行して記載しているものが多いです。また、地点名の間に「、」(北海道)、「 (空白)」(長崎県)のように区切りを入れているものも見られます。

起点・終点

 他の都府県を起点・終点とする路線の場合、「起点」「終点」の欄は空欄にしたり(最近はこのパターンが多い。通達もこのように指導している)、「××市(○○県界)」のように記載して備考欄に他都府県の起点・終点を記載するようになっています。しかし、「起点」「終点」の欄に直接地点名を記載している告示も見られます。

 国道・都道府県道を起点・終点とする路線の場合、「出合」・「分岐」・「交差」・「交点」などのように表記が分かれています。同じ告示に複数の表記が混在しているものもあります(長崎県でみられます)。

 駅を起点・終点とする路線の場合、起点・終点の欄には「○○停車場」と記載されることがほとんどですが、「○○駅」と記載している告示も見られます(熊本県、長崎県でみられます)。

備考

 「摘要」と記載している告示も多いです。ほとんどの場合、「起点(終点)は○○県××町」のように、他都府県の起点・終点を記載することが多いのですが、重要な経過地についても記載されているものがあります(宮城県、福岡県などでみられます)。また、「市道○○線を県道として認定するもの」のような記載をしているところもあります(埼玉県でみられました)。

その他

 旧道路法時代のなごりなのか、路線認定と道路区域決定をまとめて告示しているという例もあります。

道路現況調書

 「路線認定調書」「道路現況表」などの名前をつけているところもあります。だいたいは、路線ごとに長さや幅、橋やトンネルの数などを記載したものです。このほか路線一覧表をつけたり(たいていのところはあるようだが、ついていないところもある)、認定日(秋田県、福井県など)、起点・終点の地番(秋田県など)を記載しているところもあります。こういう資料ばかりだとありがたいんだけどなぁ…。